CMSのセキュリティリスクとCMS導入前後の対策

Webサイトの運営に欠かせないCMS(コンテンツマネジメントシステム)
CMSの導入は、Webサイトの運用を効率化し、大幅に時間とコストを削減してくれます。
しかし、その一方で、CMSはサイバー攻撃の格好の標的となっていることをご存知でしょうか?

今回は、CMSが狙われやすい理由とどのようなセキュリティリスクがあるのか、そして実際の事例と対策について解説していきます。

CMSの導入率ってどれくらい?

CMSの導入率はここ数年で増加しており、2014年から比較すると約2倍、
およそ70%近くのWebサイトがCMSを導入しています

なぜCMSが標的となるのか

CMSが攻撃者にとって魅力的な標的となる理由は主に以下の3点とされています。

  1. 広く利用されている
    WordPressなどのオープンソースCMSは、多くの人が利用しています。
    そのため、一度CMSに対する脆弱性が発見されると、多くのサイトに一斉に影響を与えられる可能性があります。
    攻撃者にとっては、1つの脆弱性で多数のサイトを攻撃できる効率的なターゲットとなっているのです。
  2. オープンソースCMSの性質
    オープンソースCMSは、誰でも自由にコードを閲覧・改変できるため、脆弱性が発見されやすいという特徴があります。
    カスタマイズ性が高い一方で、攻撃者が脆弱性を探しやすい環境が整っているともいえます。
  3. プラグインやテーマの多様性
    機能拡張のためのプラグインやテーマは、開発者が異なるため、セキュリティレベルに差が生じやすく、これらが攻撃の入り口となることがあります。

CMSを狙ったサイバー攻撃の事例

  • ランサムウェア攻撃
    ファイルを暗号化し、復号の代わりに身代金を要求する攻撃です。
    医療機関や自治体など、社会インフラを支える組織が被害にあうケースも少なくありません。
  • コンテンツの改ざん
    攻撃者がウェブサイトの内容を不正に書き換える攻撃です。
    これにより、偽の情報を表示したり、マルウェアのダウンロードリンクを挿入したりすることがあります。
    ブランドの信頼性を損ない、訪問者の安全を脅かす攻撃とされています。

サイバー攻撃を受けた場合のリスク

ご紹介した事例はほんの一部ですが、サイバー攻撃を受けた場合のリスクとして大きくは以下の3つのリスクが発生します。

01データ流出・漏洩

データ流出・漏洩は、サイバー攻撃による最も深刻な結果の一つです。

個人情報の流出:顧客や従業員の個人情報が漏洩すると、プライバシー侵害につながります

機密情報の漏洩:企業秘密や知的財産が競合他社に渡る可能性があります。

金融情報の流出:クレジットカード情報などが盗まれ、金融犯罪に利用される恐れがあります。

02サービス停止の可能性

サイバー攻撃は、重要なシステムやサービスの停止を引き起こす可能性があります。

システムダウンタイム:重要なITシステムやウェブサービスが利用不可能になる。

アクセス不可:ウイルス感染により、ユーザーが正しいページへアクセスできなくなる。

二次感染:ウイルスに感染したWebサイトを閲覧することで二次感染を引き起こす可能性がある。

03企業の信頼性低下

サイバー攻撃は、企業の評判と信頼性に長期的な影響を与える可能性があります。

メディア報道:攻撃に関するネガティブな報道による風評被害。

顧客離れ:セキュリティへの不安から顧客が他社へ移行。

パートナー関係の悪化:取引先やパートナー企業からの信頼低下に繋がる可能性がある。

セキュリティ対策もできるCMS:「ant2 CMS」

株式会社アントアントが提供するant2 CMSは、「専門知識がない」「他のCMSでは満足できない」といったWebサイト運営者の声を反映したクローズドソース型のCMSです。

■ant2 CMSのおすすめセキュリティ対策5つ!

ant2 CMSは、使い勝手や機能性だけでなく、初心者でも容易に対応できる多角的なセキュリティ対策を整えています。

  1. SSL化
    1ライセンスに独自SSLがセットとなっているため、追加で費用をかけることなく常時SSL化の設定が可能
  2. 2段階認証
    スマートフォンの認証アプリで取得するセキュリティコードを使った2段階認証の設定に対応
  3. メールフォームの連続送信制限
    不正投稿防止のため、一定時間に同一のユーザーから連続送信があった場合に制限をかけることができる
  4. 定期的な脆弱性チェック
    定期的な脆弱性チェックを行うとともに、サイバー攻撃などを防ぐソースコードでCMSを構築
  5. 毎月の自動アップデート
    毎月自動でアップデートを実施するため、ユーザーによる面倒なアップデート作業が不要

その他にもreCAPTCHAや固定IPログイン制限などの設定も可能となっています。

Webサイトを守るための対策

では、こういったセキュリティリスクに対して、どんな対策を行うことができるのでしょうか。
CMS導入時・導入後に行うことができる対策ポイントをご紹介します。

CMS導入時に行うべき対策

  1. オープンソース型の脆弱性を理解する
    オープンソースCMSの特性と潜在的なリスクを十分に理解しましょう。
  2. クローズドソース型のCMSも検討する
    予算や要件に応じて、セキュリティ管理が厳密なクローズドソース型CMSの採用も検討しましょう。
  3. セキュリティ対策が施されたCMSを選ぶ
    セキュリティ機能が充実しているCMSを選択、定期的なセキュリティアップデートが提供されているかを確認

CMS導入後に行うべき対策

  1. パスワードを強化する
    10桁以上の複雑なパスワードを設定するなどすべてのユーザーに強力なパスワードの使用を義務付けましょう。
  2. 内部の運用ルールを決める
    ログイン情報(ID/パスワード)をブラウザに保存しないなど、運用ルールを決めて利用するようにしましょう。
  3. 常に最新バージョンへアップデートする
    CMSのアップデートが行われた際はすぐに対応しましょう。
    自動でアップデートされるCMSを選ぶのもおすすめです。
  4. WAFを導入する
    WAFと呼ばれるWebアプリの脆弱性を突いた攻撃に対するセキュリティ対策サービスを導入し、悪意のあるトラフィックをブロックしましょう。

CMSに潜むセキュリティリスクを理解してCMSの導入・セキュリティ対策を考えよう

今回は、CMSに潜むセキュリティリスクと対策のポイントについてご紹介しました。

CMSは便利なツールですが、同時にサイバー攻撃の標的にもなりやすいことを忘れてはいけません。
適切なセキュリティ対策を講じることで、CMSのメリットを最大限に活かしつつ、リスクを最小限に抑えることができます。

是非、今回ご紹介した対策ポイントをおさえてCMSの導入の検討、セキュリティ対策を行うようにしましょう。

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